チック・ウィリス(Chick Willis)

往年のスタックス・サウンドを思わせる、限りなくソウルフルなチックのブルース
Chick Willis / the Don of the Blues CD \2,990tax in
全編ブルーズン・ソウルの路線をひた走る一枚で、いぶし銀ヴォイスのチックにまさに
どんぴしゃハマった作品。但し録音センスがちょっと首をかしげる仕上がりで、チック御大
はギターといい歌といい、いつもの絶妙のテイストなのにも関わらず、チープな録音技術
にふいに脱力感に襲われる瞬間もあったりします。とはいえ例えば#3.Last Timeで、往年
のアン・ピーブルズが歌い出しそうな感覚とか、楽曲自体の持っている個性はさすがです。
実験的に、楽器用の音響機材で若干のエコーと中域の厚みを加えてみたら見違えるほど
素晴らしいサウンドに変化。恐らくは録音された音に艶が余りに無さ過ぎるため息苦しく
なるのだと感じます。一曲オバマ・ソングがあるのが如何にも大統領予備選の最中に
出た作品らしい点。あと表記されていないtrack #12も収録有ります。

2008 USA CDS Records CDC-1007  bb's Recommendation 2008
★★★★☆  (録音が良ければ文句なし五つ星です)

スピード感とキレの良さに注目、しかも優しさ溢れる ダンディズム有り
Chick Willis / Cookin' the Blues 〜 Tribute to Albert King CD \2,990tax in
チックは年を取らない・・・今までずっとそんな印象が濃かったの
ですが、そんなチックも今年で早72才。今回は、彼自身が誰よりも
愛していたはずのアルバート・キングに捧げるアルバムでカバー
演奏にもとても真摯な気持ちを感じます。何気なくイカしたチャカポ
コ系のファンキーなリズムギター + ゴージャスなホーンセクションと
ふくらみのあるハモンドB3の共演、それらすべてが濃密な印象を
アルバムに残し、常以上にチックのギターソロを浮き彫りにする感
じ。文句無し今年最高のブルース・アルバムの一枚!

2006 USA Old School Production
★★★★★

ちょっぴりダウンホームなシティ派ブルース、グルーヴ感も最高!
Chick Willis / I Did It All! CD-R \2,990tax in
泣ける歌、泣けるギターとはまさにこのこと。適度にチープで適度に
ダウンホーム、それでいて最高にクールでグルーヴィーなのです。
進行形新録ブルースに見るヴィンテージの手触り、このチックは絶対
当時のまんまのフィーリングで今この時代にブルースが演れる人なの
です。バンドのアレンジもセンスも共に抜群、二管のホーンアレンジに
も滲む本格的な味わい、これが作品にぐっと深みを与えている気がし
ます。ブリブリッと少しだけ被るリフ、実にカッコ良いです。チックの歌も
ギターもその全体のフィーリングも含めて全てが満点の世界です。

2005 USA CML71542
★★★★★

チック・ウィリス
チックのブルースに漂うそこはかとなくチープでダウンホームな味わい、一見モダンなスタイルのファンク・ブルースの中に混じるそのニュアンスが実ははたまらない魅力。72年盤の "Stop Down Baby"はもとより90年代に出た6枚のIchiban盤と、2005年のRare Blues Club 選盤 "I Did It All!"と 〜 それらすべてそういったテイストを発散している盤でした。でも今回出た2006年盤 "Cookin' the Blues"は何かがちょっと違う感じ。アルバート・キングに捧げるとした今回のアルバム、「Landromat Blues」や「I'll Play the Blues」等のとても真摯な感じのするカバーをはじめ全曲が大真面目な手応えをしています。思えばチックも早70才越えの大ベテラン!ブリブリ元気なうちに生涯の代表作ってやつを作っちゃおうかな、などと思ったとしても全く不思議はありません。思わずそのような想像をしてしまうくらい、今回の作品は隅々までが丁寧に作られている感じを受けました。晩年のチックを語る、これが彼にとって72年盤と並ぶブルースマン人生の代表作となるような気がします。(以上は2006年某月に書きました)

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