クリス・アルドウィン(Chris Ardoin)
1990年、まだミドルティーンだった頃既にヒップホップ・サウンドとザディコの融合をめざしていた音楽的天才児クリス少年。その後2,000年代からは ぐっと落ち着いた路線に転換、音作りに奥行きというか深みが増してきた手応えが大でした。作品作りもセルフ・プロデュースとなり様々なノウハウもこの時期沢山身につけたと思います。03年には"Life"がジャンルを超えてジャズ専門誌スイングジャーナル誌に載ったり、あるいはFM東京でOn Airされたりもして、同年7月のクリス&ショーンの初来日はほんとうに嬉しい出来事でした。当日ロビーでほんの数分とはいえクリスとショーンの二人と語らえたのはとっても幸運だったと感じています。appleJamのコメントカード付のままクリスのCDを逆プレゼントした時のとても嬉しそうな姿が今も瞼に焼き付いています。

appleJam特選Zydeco
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何があったのクリス、でも元気な復帰ほんとうにおめでとうございます!
Chris Ardoin & Nustep Zydeko Headliner CD \2,850tax in
今回の復帰まで約一年間、外科手術からのリカバーを目指すリハビリの
日々を乗り越えるという苦闘がありました。〜というクリスの記事をネット
で読んで、初めて彼になんらかの深刻なダメージがあったことを知りました。
これを書いている2月24日時点ではまだB&SR誌の最新号を読んではいな
いのですが、もしやいつものはたの氏が何か触れているかもと期待 (注1)
btw、ボクの声も本作で戻ったよ、と言っているくらい全く何事もなかったかの
ようなシュアーなアルバム。全18曲72分超という濃さに彼の復活への喜び
をひとしお感じます。イントロ部で予感する楽想から一種異種マラソンの
ように二つのニュアンスを併走させる#2.Rumoursは、まさに二人のクリス
が走る感。彼自身キャンディマンというもう一人の自分を意識しているの
かもですが、それはともかく #4.Track Starは文句なし確立されたクリス
・ブランドの新生ザディコ。あえてZydecoをZydekoと書くのも、ボクが
この新しいスタイルの先駆者だよって言っている気がします。

2011 USA NuStep4Lyfe Entertainment
★★★★☆

Chris Ardoin - accordion, lead vocals
Trey Ardoin - guitar, vocals
Linden Smith - scrubboard, vocals
Marcus Jack - bass
Broderick Freeman - keyboards
Brad Chambers - drums
#4 - feat. Yung 1
#17 - feat. J Paul Jr. & Cupid

注1)
上記コメントを私が書いたのは2011年2月24日のことですが、その後同年6月24日発売のB&SR誌 p.88に
はたのじろう氏による本作品のレビューが掲載、そこにクリスが2010年に声帯手術を受けたことの記載が
ありました。手術の理由等、詳細は不明ですがともかく無事元気な復活を改めて祝福したいです。
2011年6月追記  店主bb白岩


クリス・アルドウィン (Chris Ardoin)
サザン・ソウル・テイスト漂うメカニカル・ザディコって感じがユニーク
Chris Ardoin "Candyman" Alter Ego CD \2,850tax in
前作からキャンディマンという第二の名前を自らに冠したクリス。
天才少年と言われた時代を持つの過去の自分とは別の、全く新
しいキャラクターを側面として持ちたいという気持ちの現れか。そ
んな推察はともかく、今回もまた前作以上にサザン・テイストの進
行形ソウル・ミュージックのシンガーに。もしクリオール・カルチャー
の中に黒光りするソウル・ミュージックを溶け込ませたら・・・あたか
もクリスは今この瞬間、そんな純粋な動機の実験に夢中になって
いるような気がしてきます。モダンなタッチが印象的な中、アコー
ディオンのリフがジェントリーな#10.Making It Worse と ちょっぴり
メカニカルな#11.Louisiana が特に他と違う余韻を残します。

2009 USA NuStpe4Lyfe Entertainment Project2009 bb's Recommendation2009
★★★★☆

Chris "Candyman" Ardoin - accordion, lead vocals
Trey "Neeko" Ardoin - lead guitar, background vocals
Linden "Yung 1" Smith - scrubboard, background vocals
Cecil "C-Lo" Green - keyboards, background vocals
Nathaniel "Nat" Fontenot - rhythm guitar
Kenneth "Bo" Newman - bass guitar
Aquais "Top" Benoit - drums

より以上にシンガーとして羽ばたこうとしているクリス・ブランドのオリジナル・ザディコ
Chris Ardoin V.I.P. CD \2,850tax in
M.V.P.の次がV.I.P.と来たゾという感じで、もしかするとクリスは気持ちの中で
はとっくに自分がキング・オブ・ザディコだと思っているのかも知れないですね。
美女軍団を従えるジャケットもまさに勇者伝説に憧れる青年らしいです。若干
9才でカーネギー・ホールのステージに立った神童だけに常に他の誰より注目
され続ける運命にあると言えるかも知れません。ベースにあるヒップホップ・テ
イストに加えて80年代ブラコンのシンガーっぽい要素も色濃く滲む中、そういえ
ば今作で初めてバンド名がタイトルから無くなって、これはきっと100%シンガー
としての自分自身をここで解き放った最初のアルバムだと気がつきました。

2008 USA Chris Ardoin Self Released
★★★★

Chris "Candyman" Ardoin - accordion, keyboards, drums, bass, guitar, scrubboard, vocals,br> Trey "Neeko" Ardoin - guitar, vocals
Linden "Yung 1" Smith - scrubboard, vocals
Cecil 'C-Lo" Green - keyboards, vocals
Kenneth "Bo" Newman - bass
Adrian "AJ" Bellow - drums
Special Guest Appearances by:
Dymond, Blu Da Kid & Cupid

一発でクリスと判るこの存在感、音で作る自分の城もいよいよ完成間近の予感
Chris Ardoin and NuStep M.V.P. CD \2,850tax in
それが例えばロージーの場合、冒頭出だしのウゥ♪のワンフレーズだけ
でロージーだと判る個性が滲んでいます。このルイジアナの若武者クリス
のザディコもそれと同じ "サイン" のようなものを随所で感じ取ることが
出来る作品になっています。全ての曲作り、アレンジ、プロデュース、エン
ジニアリングをクリス自身が手がけたことを明記してあることからも、この
結果に彼が大いに満足していることが窺えますが、それはそういった自ら
のフットプリントみたいなものをしっかりと残せたアルバムに仕上がったか
らだと思います。地域性がさらに希薄になった分、クリス・ブランドのザデ
ィコがより明快に完成しつつあることを実感する1枚。

2006 USA NuStep 4Lyfe Entertainment 2006
★★★★

Chris "Candyman" Ardoin - accordion, lead/background vocals, bass, guitar, scrubboard, keyboards
Trey "Neeko" Ardoin - lead guitar, background vocals
Linden "Yung 1" Smith - scrubboard, background vocals
Brad "Toot" Chambers - drums
Nathaniel "Nat" Fontenot - rhythm guitar
Kenneth "Bo" Newman - bass



セルフプロデュースが確実に成果を生んでいるこの手応え
Chris Ardoin Sweat CD \2,850tax in
今回のアルバム、アコの音に深みが増したのと合わせてリズムギターにぐっと
センスの良さを感じてしまいました。Nat "Dr.Rhythm" Fontenotというこのリズ
ムギターの人、今までどのアルバムに参加してたっけ?と過去のルイジアナも
のをひっくり返しましたけど見つけられませんでした。多分AMGに登録のある
Nathaniel Fontenotという人かと思うのですが、今後の活動も興味津々です。
今回からクリスのセルフプロデュース、その成果が確実に音に現れていて例えば
#5Sweat、この引き締まった音こそクリスが求めていた音かと感じます。そのプロ
ローグに当たる#4.のドラマチックな雷雨のSEとムーディーなコーラスはまるで
アーバン・ブラックみたいですがザディコにもそれが似合うことを証明しています。

2005 USA Self Released
★★★★

新型クリスへの変化の兆し、鮮やかにその姿をキャッチしている要注目盤
Chris Ardoin and Double Clutchin' Save The Last Dance CD \2,850tax in
冒頭の音に触れた瞬間感じる、ふわっとした包容力が凄く新鮮。
10代の頃に発散してきた攻撃性、あたかもシーンの先端はオレ
が行くと言いたげなアグレッシヴさからは一転して、音に落ち着き
が滲み出てきました。ザディコ界のサラブレッドとして来る新時代
をどう構築するか、そんな思索がひとつひとつの曲で形になった
気がします。5年後、10年後のシーンに立って振り返るとき、クリ
スはこの作品でターニング・ポイントといえる何かを手にしたのだ
と感じることになる、これはきっとそんなアルバムになりそう。

2004 USA J&S JS-6110
★★★★

輝ける第三世代の象徴的存在、クリスは21世紀ザディコの牽引役!
Chris Ardoin and Double Clutchin' Life CD \2,850tax in
クリスの魅力は一体何処から来るのか、何としてもその秘密を生で観たいという
夢が実現した2003年7月22日、その点をしっかりと見届けてきました。やはり予感
が的中した部分があって、その最大の要素はクリスがアコと一体になって全身か
ら発散するザディコ・スピリット。二歳の頃からザディコ漬けだったという男の魂が
炸裂していたと言えます。全身から発散されるオーラはぱっと見のクールないでた
ちとは裏腹にびんびんと伝わってくるものがあったのです。リズムといいアンサン
ブルといい、ギミックは一切無し。素で勝負するこの若き逸材が、10年後決定的
なザディコ・キングになっている姿を早くも見た気がしたものです。
2002 U.S.A. J&S Records
★★★★★

"Life"前夜とも言うべき完成型がここにあり
Chris Ardoin and Double Clutchin' Best Kept Secret CD \2,500tax in
まだまだ19才という非常にフレッシュなザディコ界の逸材、クリス・アルドウィンの
これが3rdアルバム。ほとんどが彼自身のオリジナル、しかもアコーディオン以外
にも曲によってギター、ベースと何でもこなす。もちろん歌は全曲彼だから、かな
りのマルチ・プレーヤーぶりを発揮しています。ドラムのデクスター・アルドウィンは
クリスの従兄弟とのこと。全編新感覚のサウンドはやはり時代の変化に自然と
対応しているのかなと思いますがシンプルにまとめてるのが聞きやすくていいで
すね。ROUNDERカタログの表紙を飾るだけあって非常に存在感のある若者。
全力投球のお薦めです。

2000 USA Rounder 2162
★★★★★


新しい芽は既にこの時点で開花していた。驚異のザディコボーイ%17才
Chris Ardoin and Double Clutchin' / Turn The Page CD \2,500tax in
若干17才にしてこれだけのアルバムを作ってしまうクリス、ザディコ一家に
生まれ幼いときからプロとしての活動を始めたまさにサラブレッドの一人。
この時点で既に目を見張る完成度を遂げているのが驚きですが、今こうし
て発売から四年後にコメントを書き直す作業をしながらも感嘆している次第
です。アコーディオンの腕前はもう完全に一級品、バンドのアレンジ面でも
随所にモダンな感覚を取り入れていてこれからの時代のザディコ・シーンの
牽引役として余りある力量を感じます。ベースが超ファンキーでチョッパーも
飛び出すこのセンスには参りました。まだまだ何かやりそうです。

1998 USA . Rounder 2157
★★★★

先端を行ってやる!そんな宣戦布告の雄叫びが聞こえてくる作品
Chris Ardoin and Double Clutchin' Gon' Be Jus' Fine CD \2,500tax in
タイトルの表記がまさに最先端のブラック・カルチャーでのそれそのものですが
恐らくそこにはクリスの、俺達はちょいとヒップだぜって意気込みが含まれてい
そうな気もします。もちろん内容もその期待を裏切らない、かなり新しいサウンド
をしています。最大の特徴は随所にヒップホップの感覚を感じる点で、10才ほど
上の兄のショーン・アルドウィンの方にも如実に感じますが、クリスのアルバムにも
アレンジ面で凝った仕掛けが散りばめてあります。この時点でまだ15〜16才だ
ったという事実がクリスの天才ぶりを示していますが、後のくっきりした自己のス
タイルを築きあげる前夜といった、若さ溢れる元気なザディコが好感度高いです。
あとのが凄すぎるので損をしそうですが、この時点で既に並ではありません。

1997 USA Rounder 2127
★★★

開花した瞬間の天才がここに居る、そんな感じの2ndアルバム
Chris Ardoin and Double Clutchin' Lick It Up(Out of Stock)
現在はレーベル完売で入手不可なのが残念なのですが、このとき既に
今のクリスの原型を確認することが出来る秀作です。前作と僅か一年の
隔たりしかないにも関わらずこの成長ぶりに驚きます。アコはまだ全編
スリーロウを使用しているようですが、#14のスロー・ブルースでの妖しさ
など実年齢を疑うセクシーな演奏です。歌にはまだ若さが窺えますけど
14、5才でこれだけのものを作っていた事実に改めて天才ぶりを再確認
しました。いつかきっと再発されることを願いましょう。繰り返しの鑑賞に
充分に絶える充実ぶりです。

1995 USA Maison de Soul MdS 1058
★★★★

天才の萌芽を感じるデビューアルバム%13才
Chris Ardoin and Double Clutchin' That's Da Lick CD \2,400tax in
クリスの公式デビューは父ローレンス"ブラック"アルドウィンと同じステージに
立った4才の時とされていますが、その後も9才で祖父とカーネギー・ホール
に登場、さらには父の新しいバンドにフルタイム・メンバーとして加わる等幼
い頃から目覚ましい活躍をしていたという記述を見ました。まさにザディコ一
家のサラブレッドと呼ぶに相応しい早熟ぶりですが、このアルバムは彼が13
才にして放った驚嘆の1stアルバム。曲作りと編曲及びシンガ&ドラマーとして
兄のショーンが全面的にサポートしていますがクリスはなんとアコーディオン
だけでなくギターとベースも一部で弾いています。天才と言われる所以です。

1994 USA Maison de Soul MDS 1051-2
★★★