エロール・リントン (Errol Linton)
2003年12月のパークタワーでリントンを初めて観た私はぶったまげてしまいました。彼ほど一曲毎にリズムを楽しんでいるブルースマン、それもハーモニカ・プレイヤーを他に知りません。注意深く聴いていると一曲の中にも要所要所仕掛けが凝っていて、あれよあれよとリズムチェンジする様は痛快ですらありました。バンドにウッドベースを擁していたのも彼の目指す音にそれが不可欠な要素なのを聴き進む内に感じましたけど、とにかくはっきり言えるのは若手のブルース・ハープ吹きの中でパフォーマーとしてもクリエイターとしてもこのリントンがNo.1の存在ではないかということです。彼のブルースが昔の名曲・名演をなぞる気など微塵もなく、完璧な自分だけの音を生みだしつつばく進している姿にそれを感じました。レゲエのリズムが基本形にあるのは確かなのですが、それが単にレゲエでブルースをやってみたというのでなく、それがどんどん彼の色で発展、進化している様が凄く重要なポイントだと感じています。P.バラカンさんの書かれたパークタワーのパンフレットによればジャマイカ系でロンドン在住のリントン、学生時代に路上で活動してところをBBCの大プロデューサー、ジョン・ウォルターズに見出されたとのことです。バラカンさんが手放しで「本当に貴重な存在」と賞賛するのを、お聴きになった皆さんはきっと当然だと感じると思います。まさに若き逸材の登場です。

様々なリズムに溶け込む絶妙のハープ 〜 泣けるほど大満足する一枚
Errol Linton's Blues Vibe / Roots Stew
(Out of Stock 売り切れ)

このアルバムの持つ完璧な素晴らしさを言葉でどう伝えたらいいのか。
まず一曲目にウィリー・ディクソンの名曲"Too Many Cooks"をあえて持
ってきたのは、それがまだ誰も聴いたことのない斬新なアレンジで、曲が
生まれ変わっていることの自信の現れと見ました。さらにはもろレゲエだけ
どそれが彼流のオリジナル・ブルースになっている#5や、スタイル的には
シカゴ・ブルースだけど何かが違う#11、リー・オスカー風でもあるメンバー
合作の#9.Snake Easy等、聴き所満載のハープアルバム。実際ステージで
#9を聴いたときは脳天に電撃が走りましたけど、その電撃はこのCDでも
存分に甦ってきます。今年扱ったハープものでこれが最高です。

2002 UK Ruby Records 品番無し


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