トニー・ヴァレンティノ(Tonny Valentino)
育ち盛りの頃にビールストリートで多くを学んだと思われる人で、デトロイトのブルースのゴッドファーザーと称されている反面、彼自身のスタイルはビールストリート・ブルースだと自称しているようです。確かに音からは何の飾りっ気もないピュアなブルースが溢れています。メンフィスで育ったという要素が相当大きく影響したと思われますが、自己のバンドでの活動歴は既に50年余とか。ただしこのアルバムでは彼はヴォーカルとアコギを担当しており、すべてのソロを含むエレキは何とモーターシティ・ジョシュ! ジョシュの存在がこのアルバムの価値を決定付けているのは確かですが、ここでは至ってベーシックなシカゴ風のギターだったりするので、それも聞き物です。

かなりベーシックなスタイルで本物のヴィンテージかと思ってしまう
Tonny Valentino/ People,I Got 'em Bad \1,980tax in
録音が適当に荒くて、しかもモーターシティ・ジョシュのギターが往年の
シカゴ・ヴィンテージ・スタイルだったりするので、うっかりすると60年代
くらいのテスタメント盤かと思ってしまいます。ヴォーカルも白人ぽくない
ので余計そう感じるのだと思いますが、これはトニーがこの時代のブル
ースにこだわってのことという手応えがあります。エルモアの"Dust My
Blues"はジョシュの繰り出すトーンが、いかにも60年代のぺらぺらのチ
ープさでゾクゾク来てしまいました。トニーの歌もまるで黒人、黙って聴
かされたら未知の発掘盤と間違えそう。やはり年期がものをいう一枚。

1997 USA No Cover Oroduction NCP-005
★★★★


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