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類似穴倶楽部
Louisiana Club


時代に流されることなく全く変わらないことの素晴らしさをいつも教えてくれるのが
ルイジアナ音楽最大の魅力。ザディコやケイジャンを毎日聴いても絶対飽きないと
いう方にお薦め!取り扱いのほぼ100%が現地ルイジアナからの直送便でほとんど
が日本では当店だけの取り扱い作品となります。
コースは 1枚会員 と 2枚会員 が選べます。
7大クラブに共通のお約束のページもご一読下さいませ → 共通規約
「類似穴倶楽部 ○枚コース申し込み希望」 と書いてE-mailまたはFAXにてお申し込み下さいませ。
お客様の お名前・郵便番号ご住所・TEL も忘れずお書き添え下さいませ。(入会金は不要)
お申し込みが20日より以前でしたら当月から、21日より以降でしたら翌月からお届け致します。
以上の他にもご質問やご不明の点がありましたらE-mailにてお気軽にお問い合わせ下さいませ。
よろしくお願い致します。
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類似穴倶楽部
Louisiana Club
2012年の 頒布予定タイトル一覧 (類似穴倶楽部は2012年で活動開始以来11年目)
| 2012年 | 1枚コース会員様 | 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします |
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| 1月 | 前作同様、全曲オリジナルで自身の魅力を最大発揮。絶対の要注目!です Gypsy Elise & the Royal Blues Said the Spider to the Fly 今年出た前作 "Water Melon"にジワリと魅入られてしまった最大の要因はジプシーが持つ、他に類を見ない独特の個性故。大抵は誰か に似た部分があるのに彼女の場合は彼女だけの個性で完成している。 加えてバンドにJohn Lisi を起用したのも妖しいうねりがそこに発生して マッチングも最高と感じます。#1.Funky Tribe におけるギターとアルトの フリーキーな絡みは一本のロープで繋がったロック・クライミング的なス リルがgood。#3.Bucket O' Blues ではエリスの個性が気持ちよく滲み 出しアルトがまた快演、そしてさりげなく kb も良い仕事をしています。 個人的には#8.Redline-Slight Return が最大のお気に入り。 ほとんどエリスの歌だけで引っ張っているのが流石。誰でも 聴けるという音ではない代わりに、判る人は確実にシビレる と思います。これからもずっと注目していたい人。 2011 USA Independent |
時代を超えて何時聴いてもカッコいいのがこのラテンジャズというやつ Poncho Sanchez and Terence Blanchard Chano Y Dizzy! 日本ではこういうサウンドを言う場合ラテンジャズという呼称の方が通り名ですが、ネイティヴの人々はどうやら Cubano Bop もしくは Afro Cubano Bop と呼ぶ模様です。そのことはともかく、このアルバムはサンチェスとブランシャー ル(日本での読みブランチャードのフランス読みだそうです)の二人の新プロジェ クト。過去様々なエスニック・サウンドがジャズと融合してきましたけど、ビバップ 誕生の後いち早くディジー・ガレスピーが編み出したこのラテン・ジャズほど私達 日本人にもMAX最高愛されてきたジャズは他に類を見ません。今時は全米でも 若い人ほどメインストリーム・ジャズに目覚め始めつつあるそうですが、その意味 では最も本物志向でかつ最も先端をいくクリエイティヴな街ニューオリンズから こういった派生系スタイルのジャズに改めてスポットを当てる取り組みは全面的 に嬉しくなる出来ごとです。特にテレンスの場合はベーシックなメインストリーム・ ジャズをやってもピカイチ、そしてハリウッドのビッグヒット映画のサントラを手がけ てもピカイチと、まさに21世紀と20世紀の両方の美味しいジャズをやる天才と感じ ていて私は大好きな人。試聴は#5.Dizzy's Dashiki と #8.Harris' Walk を是非。 2011 USA Concord CPI-33095 |
| 2月 | 若いとき吹き込んだ曲で、お気に入りなのに一度もライヴで演奏しなかったミーターズ時代の曲を再演 George Porter Jr. and Runnin' Pardners Can't Beat The Funk! かつて1968年から72年の間に、ミーターズとしてレコーディングされたもののステージでは過去一度も演奏されたことがないという曲から、ポーターJr.のお 気に入りばかりをフィーチャーしたユニークな作品です。ここでのギターはお馴 染みの Brint Anderson。そしてまた本作で初めて知った凄い才能!ニュー オリンズ・ネイティヴの若手サックス奏者Khris Royalのシュアーかつ濃厚な プレイにもすっかり魅了されてしまいます。サックスは7才から吹き始めたそう でこれから先がとても楽しみ、ドナルド・ハリソンをゲストに迎えた自身のリー ダー作も出しているようなので次回に是非導入しようと思っています。試聴は #1.Go for Yourself #3.Grass #4.Britches をどうぞ。本作は部分試聴 では伝わらない全体感が大きいので、是非アルバム丸ごとお楽しみ下さいますように。 2011 USA Independent |
濃い口のストリート・パフォーマー、Jimmy Carpenterのゴキゲンなサポートも嬉しい要素です 19th Street Red Avenue Boogie レッド、7年ぶりの取り扱いながら実は04年盤とこの11年盤との間に少なくとも2枚のアルバムを出していたことにあとから気がつきました。しっかりと追ってい るつもりでもそういうことはあります、う〜ん残念。マルチ・パフォーマンスでアル バムを仕上げたのは04年盤だけで、どうやらあとのは本作と同様軽くバンドを付 けているようですが、今回特にサックスに私の大好きなJimmy Carpenter が加わ っているのがプラスの大収穫。目をつぶって音だけ聴いてるとまるでスペシャル ティの50年代サウンドみたい、中でも#8.Avenue Boogie は昔子供時代に聴い ていたFEN(米軍のラジオ局)で馴染んだブラック・ミュージック感覚を想い出す 瞬間、ジミーのサックスも抜群です。#9.Make Your Dreems Come Trueにも 現れるシカゴ〜デトロイト〜カンザス感が入り交じったニュアンスが大きな特徴です。 2011 USA Red Top Recording RTR-0005 |
| 3月 | 伝承音楽の古典を名作で振り返るひととき、新しい明日が見えて来る Balfa Brothers Play Traditional Cajun Music トラディショナル・ケイジャン・シーンにおいて永遠の名盤のれ高いバルヒャ・ブラザーズ 65年と74年の2枚のアルバム を2in1。さらにLPに未収録の4曲を加えた合計28トラックが 燦然と輝きます。しかもコレクターにも嬉しいのは今回アン・ サヴォワの新ライナーノーツと歌詞を仏語+英訳でダブル 収録、合計23ページの分厚いブックレットが作品の重みを 象徴しています。#12.Les Blues de Cajunなんかは昔聴い たキャンドヒートを脈絡なく思い出す瞬間、色んなものが 根っこで繋がっていることを改めて感じます。 特に私には#17.La Chanson De Les Mardi Grassが 曲自体も好きで場外ホームラン級で響きます。 2011 UK ACE CDCHD1320 |
ゴキゲンな古典は全然古いと感じないことを実感します。いいなぁ、これ Jimmy Donley In the Key of Heartbreak 2CD the Complete TEAR DROP Singles and More ミシシッピ・ネイティヴのスワンプポップ・シンガー&コンポーザー、ジミー・ドンリーのこれはカルト・ファンならずとも心地よく聴ける ヴェリーナイスかつレアな2枚組。わずか5年のキャリアで33才で 急逝してしまったため残された録音が少ない中、本作は生前最後 の2年間の全貌をキャッチ、Disc2はなんと全30曲が未発のデモ録音 で構成。しかしそのデモ録のうちDisc2 #6.Forever Little Mae が ケヴィン・ジョーンの弾き語りにも通じるテイストで個人的には場外 ホームラン級の大ヒット。これが本編ではこうなります。Disc1#6. Forever Little Mae。いやぁ、音楽ってやっぱ凄いですね。同じ曲には 聞こえないくらいどっちにも曲の個性が充満しています。全曲丸かじりで気分は最高! 2011 UK ACE CDTOP2 1324 |
| 4月 | 三人の巨匠が個性をぶつけあったケイジャン・アコーディオンのスーパーセッション Wayne Toups,Steve Riley,Wilson Savoy the Band Courtboillon featuring 南西ルイジアナ史上、最も著名かつ凄腕な三人のアコーディオン奏者がここに集結。ウェイン・トゥープスはロッキン・ケイジャンの創始者としてそのシーンでは余りにも有名 な人。そしてSteve Riley は彼を初めて当店で導入したときのコメントが、〜〜 1970年南西ルイジアナのマムー生まれという生粋のケイジャン・ボーイで、もはや誰疑 うことのないキング・オブ・ケイジャンのステイタスにある人。まだまだ充分若いですが、 90年のデビュー作以来一貫してRounderで活躍してきた姿が印象的。一時期"Happy Town" ではファンクにも挑戦、時代を反映したアプローチも見せていたのですがその後 はまたはっきりとバック・トゥ・ザ・ルーツして長い人。〜〜と、自分でも懐かしいコメント。 三人目のウィルソン・サヴォワは名門 Savoy Family の多分長兄で普段は ピアノも弾く人。南西ルイジアナ、アコーディオン版三銃士の風情もありますが 収録 14発の銃弾が聴く人のハートを打ち抜く角度や強度はまさに三者三様です。 試聴は#3.the Bosco Bluesと#10.Valse De La Belle をどうぞ。 2011 Valcour Records |
誰もが愛するあの名曲でそっと締めくくるエリスのクリスマス・アルバム Gypsy Elise Blue Loue CD-R 本作はクリスマスにちなんだアルバムなのですが、個性の強い人が作るクリスマス作品はやはりひと味もふた味も違う。お馴染みの曲#5. O' Holly Nightも妙にしんみりするアンサンブルにゴスペルの成分を 感じます。傷んだ古いレコードにも郷愁を感じる瞬間を再現したかの ような #8.Auld Lang Syneなんか聴くとエリスにはピアノが一台あれば あとは何も要らないことを感じます。中盤から被るサックスもとてもナイ スで、これ1曲6分54秒で一気にシアワセな気持ちになれるのが凄い です。ちなみに「オールド・ラング・サイン」と呼ばれるこの曲は明治 14年に尋常小学校の教科書にも採用されたお馴染みの曲 「蛍の光」で、原曲はスコットランドの民謡でありながら、また 同時にれっきとした日本の唱歌でもあるのダ。自分的には 「アメイジング・グレイス」と双璧を成す名曲中の名曲と感じて います。ここで#8.の冒頭に流れるニューオリンズ・トランペッ トで聴くバージョンもおつな味わいですよね。 2011 USA Independent ※ご加入中の他の7大クラブと本作の選盤が重複するお客様へは当月のみ カスタム選盤にさせて頂きますのでよろしくお願い致します。 |
| 5月 | 爆音で聴きたい弩級のゴスペルテイスト・ライヴ・ミュージック Glen David Andrews Live at Three Mouses ほとんど黒人ばかりのシカゴのとあるバプテストチャーチで実際にも説教や歌を体感したことがあるせいか、この手の作品を聴くと一瞬で 自分の居る場所が当時の教会の中のような錯覚を覚えます。熱血パ フォーマー、グレンは今回もまさに紅蓮の炎を思わせる気迫に満ちた ステージを展開、聴いてるだけで全身至福の境地に包まれる感じです。 全曲がぶっちぎりにド迫力の中、ジョン・ブッテの歌でもお馴染みの ポール・サンチェス・チューン #4.At the Foot of Canal Street での 冒頭、説教口調で聴衆を引っ張り込む姿が如何にもで熱い。 2012 USA GDA Music Group GDA-004 ※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。 |
10年ぶりのピアノソロ作品、自己ベストを超えて今世紀のベスト作品と言えそう Joe Krown Exposed 03年盤の感動と衝撃が今再び!ひとつひとつのタッチとタイム感の精緻さに精密な工芸品を見る思いがする〜というのは私がその03 年盤"New Orleans Piano Rolls"に受けた印象ですが本作でもその 印象は益々深まるばかり。#1.Exposed は恐らく彼が今回の作品を 作ろうと思い立つ動機になったのではと想像する秀逸なオリジナル 曲。そして#3.All That and Then Someは彼こそがニューオリンズ系の ソロピアノ演奏で自他共に世界一の現役奏者であることを実証してい る気がするこれも優れたオリジナル。カバーでは James Booker の #4.Pop's Dilemmaに溢れる現代感覚がソーナイス♪ 2012 USA Joe Krown Self Released JK-1005 ※ご加入中の他の7大クラブと本作の選盤が重複するお客様へは当月のみ カスタム選盤にさせて頂きますのでよろしくお願い致します。 |
| 6月 | 可憐なキャシーの向こうにソウルフルな母ロージーの影を見る気分 Morris Ledet & the Zydeco Ramblers feat. Kassy Swing That Thing 当店のクラブ会員のお客様にはすっかりお馴染みのロージー・レデットはこのモーリスの奥方で、本作で歌っているのは夫妻の愛娘カサンドラとのこと。その カサンドラ(=キャシー)が歌う冒頭のロージー・チューン#1.Swing That Thing は 心なしかノリが母親ゆずりの呼吸をしているような。ことクレオールの血と文化を 継承しそして伝承することを使命かつ喜びと感じるファミリーの場合、家族間の絆 はもの凄く強くなりそう。#7.That's What Makes It Hotではキャシーのヴォイスの 揺れ具合までが母ロージーと瓜二つ。色んな点に感激したり驚いたり、かれこれ 10年余ロージーの作品を扱ってきた中で、ご主人のモーリスもアコ奏者であった ことを知らなかったこともあってとても新鮮な気持ちで聴きました。 個人的には#9.Move on Down the Lineのビート感が最大のお気に入り。 2012 USA Maison De Soul 1095 ※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。 |
カントリーがやっぱり好きになる、土臭いことのカッコよさに溢れた歌で一杯 Truckstop Honeymoon Steamboat in a Cornfield 当店的にはもうすっかりお馴染みの、ケイティとマイクのコンビをフィーチャーしたサザン・ルーツのほのぼのユニット。今回も微動 だにしない路線で、しかし両者とも担当楽器が増えてさらにマルチ なパフォーマンスが光ります。吹き込みはカンザスながら全体がと てもニューオリンズ・テイストに包まれているのが彼らの特徴。個人的 には#4.Goin' Back to Louisianaなんかが最もフィットする音で、バン ジョーやマンドリンに加えて力強いスーザフォンとの合奏になって いく流れがたまりません。#7.Cowtown Blues の牧歌的な響きは 現代音楽的な交響詩にも聞こえて歌の部分をホルンやバスクラ リネットで吹いたオーケストラ・バージョンを無性に聴いてみたくなりました。 2011 USA Independent ※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。 |
| 7月 | スワンピーなサザンロック街道一直線のヴェリー・ナイス・ペア Sue Foley & Peter Karp Beyond the スーとピーターの、サザンロック的な相性の良さは前作で既に証明済みですが、今回の仕上がりには さらにスケールアップした印象が大。#1.We're Gonna Make it はこのユニットが既に完成度MAXにある手応 えで、#3.Beyond the Crossroads は今後さらに発展 しそうな方向性を感じます。これなんかイントロ部でオ ールマンのBrothers & Sisiters を彷彿とします。スワ ンピーかつ軽やかでまろやかな#8.Blownin'はどちら かというとピーター色が全開か。個人的には #2.Analyze'n Blues でのスーが私は大好きです。 2012年輸入盤国内仕様 BSMF-2283 ※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。 |
ロイヤル・サザーン・ブラザーフッド ミーターズやオールマンのような伝説のバンドになるまで頑張って欲しいゾ Royal Southern Brotherhood S/T かねてより当店イチ押しだったシンガー&ギタリストのマイク・ジトが何とデヴォン・オールマンとシリル・ネヴィルと組んだスーパー・グル ープが誕生しました。ジトとシリルは既にジトの2010年盤「パールリ ヴァー」で共演済みですが、その頃から互いにフィーリングがバッチ リだと感じていたのかなと想像します。デヴォンはジトと旧知の仲だ そうで、そう思うとこの三者の組み合わせは本人達には自然な展開 だったのでしょうね。何となくミーターズの片鱗を感じる#5.Fire Mountain は実はグレイトフル・デッド・チューンながら、あと全曲メンバーの書き 下ろしの力作。私の場合は#9.Hurts My Heart がベスト・トッラクで、 書いたのはやはりジトで歌もジト本人。ジトの放つフィーリングと 私の好みとが大抵合致するせいか、ここでももう何十年も聴いてきた 曲のような安心感に包まれます。同感という方が多そうな気も。 2012 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2288 |
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| 特典 | 年間通期2枚会員様に ボーナスポイント 3,000ポイントを進呈 appleJam レインボー7♪クラブ+1 さらにご加入のコース合計枚数が3枚の会員様は5,000ポイント 4枚の会員様には7,000ポイント というようにご加入のコース総枚数に応じて 累進加算でポイントは増量されます。 詳しくは 7大クラブ共通規約 のページをご参照下さいませ。 |
2枚コース会員様は さらにお楽しみ♪ |
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過去
2011年の 頒布タイトル一覧
| 2011年 | 1枚コース会員様 | 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします |
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| 1月 | 淡々としかし大変に味わい深い歌に、しっかりと刻まれてきた風雪と年輪を感じます Tony Joe White the Shine 「ポーク・サラダ・アニー」の全米大ヒットで一躍時の人になったトニーが大メジャーのワーナーから記念すべきデビューアルバムを放ったのは彼が68年にナッシュビル に転進した翌年のことでした。その後どれくらいもてはやされようとも一貫して根っこ にある素朴かつ純朴なスピリットは、恐らく出身地のルイジアナで培った音楽観と 人間的世界観がいつもセットになっていた故ではと想像します。本作では今この瞬間 のトニーの基本形かなと感じる#2.Ain't Doing Nobody No Good といった作風と、これ も何処かダイアー・ストレイツっぽいビート感をした#7.Strange Nightといった躍動的 な曲が印象に残ります。個人的には夕陽を眺める場所ってタイトルそのまんまの #10.A Place to Watch the Sun Go Down のこの黄昏っぷりにシビレまくります。 2010 USA Swamp Records |
またひとつ新しい側面を見せてくれたボーレン、何時どういう時に聴いてもフレッシュな歌 Spencer Bohren the Blues Accordings to Hank Williams 「ダートロード」の頃のボーレンにはそれこそ時計の針が凍り付いてしまいそうな程の凍てつく感じがあったのに比して、最近の歌は暖色系 のニュアンスに包まれているのが特徴です。トーンに含まれる感情のベ クトルも内面から外へと向かっていて、従来型の#3.Honky-Tonk Blues や#4.Weary Bluesといった曲でさえ何やら充ち満ちた希望や充足感を 感じます。分厚いコートがないと凍えてしまいそうだった以前とはほんと に変わりました。本作では意外なほどスライドを控えめにしたパフォーマ ンスですが、全体の余韻としてそのことを感じさせないのが特徴。個人 的には#15.Ramblinmanに今後の彼の指標を見る気がして凄く新鮮。 2010 輸入盤 Spencer Bohren/Valve Records 2987 |
| 2月 | まさにappleJamらしい選盤、こういった盤はまず他店では見ない盤 響きが斬新、テイストが個性的、全体にもアート感覚が有り。産地不明のエスニック・ザディコです Captain Squeeze & the Zydeco Moshers Fine People Everywhere 前作04年盤ではその都会っぽいダンディズムにシビレたクール・ザディコでしたけど、今度はさらにユニーク度が増しまさに彼ら固有のスタイルとして仕 上がっている感じの音作り。アコーディオンとヴォーカルのグレッグ・スペック を軸にあとドラムとウォッシュボードが旧メンバーで、あとは新しい顔ぶれに。 板担当のアレックはグレッグと同じスペック性なのできっと兄弟ですね。その アレックが担当のfrottoirとは、フランス語ではフロトワと呼ぶウォッシュボード のこと。彼らがどれくらい変わっているかは#7.Zydeco Gris Gris でも一目瞭 然、こういった半音下がりのロック的展開はザディコでは珍しい構造。パンク ロックで多用しますよね。あと#9.LaLa Zydecoもハーモニカの使い方が クールでかなり気に入りました。全体にスピード感があってゴキゲン。 2010 USA Independent |
まさにappleJamらしい選盤、こういった盤はまず他店では見ない盤 ルイジアナの大地というよりかは、カリブの風にのった潮の香りがする海洋系ザディコ Lil' Pookie and the Zydeco Sensations Just Want to Be Me リル・プーキーひとりでリードギター以外の全楽器を演奏したという作品で、まさにスーパーマルチなザディコ・ボーイが新たにCDデビュー。南西ルイジ アナでは名のある音楽家とされるデルトン・ブルッサーを祖父に持ち、Frotoir (仏語でフロトワ=Rubboard)からキャリアをスタートした後ドラムを経てアコー ディオン奏者になったとのこと。現在は西海岸に住んでいるようですがサウン ドのルーツは100%ルイジアナ。典型的な新世代ザディコながらも、幾種類か のアコーディオンを弾き分けている気がして例えば私の場合だと#7.Kiss You Right Ther の、インテンポ直前までケイジャンを聞く耳になってしまうこの音 が大好き。ちょっぴりカリブの風も吹く#9. I Call Your Phone がこの作品 全体のイメージを象徴している気がします。他もナイスな曲ばかり! 2010 USA Maison de Soul 1092 |
| 3月 | 直球カバーしている姿が何より熱く頼もしい、これはまさにスーザンの音楽遍歴ってやつ Susan Cowsill Band Coverd in Vinyl Series Vol.2 Live at Carrollton Station アナログ盤の時代の名曲というか、恐らくはそれ以上の思い入れを伴う楽曲、つまりは少女時代のスーザンに強烈な影響を与えた曲ば かりをライヴでカバーした連作のこちらは第二弾。バックバンドには ジミー・カーペンターやポール・サンチェスの名に混じって山岸潤史も 発見、実はみんなこういう曲が好きだった的な一体感が何より特筆。 前作ではレッド・ツエッペリンやジミヘン・チューンが印象的でしたが 本作でもエアロの#5.Walk This Way等、一世を風靡したハードロック 〜メタルチューンが登場。さらにグラムロック系ではボウイ・チューン #8.Ziggy Stardustが何とも嬉しい意外星。アレンジというか演奏が 全然スマートではない分余計にリアルに感じます。個人的には #12.You're No Goodに目の幅涙。私もリンダ・ロンシュタットで 死ぬほど聴きました。共通の時間を生きていた感が嬉しい瞬間。 2009 USA Independent |
個性深度とエナジー温度でぶっちぎり光ってる湿地帯型オルタナロック Dash Rip Rock Call of the Wild 妖しくも小気味よい、とってもユニークなファンキン・ロック・カントリー・サウンドで幕開け。その#1.Squeeze It In から#2.Party101への流れは 一時代のガレージ・パンクがスワンプ・ロックと合体したかのような趣。 ハイヴォルテージな疾走感はしかしアメリカ南部の湿地帯をサンドバギ ーでしぶきを上げながら突っ走る感、これはクセになりそうです。既に 大ベテランらしい貫禄は判っているだけでもこれが4作目の模様。#9. Cowbell Girlなんか聴くと、もしここにレスリー・ウエストがいたら無限に 核融合したソロギター・バトルが聴けたかもなんて。Coooool!!!!!です。 2010 USA Alternative Tentacles - Virus 418 |
| 4月 | 安定感と地金の魅力で値千金のパフォーマンス、今最も注目されたい新世代ザディコ 本作は文句なし2011年度最高峰のザディコ盤になること間違い無し!絶対聴かなあかんでっ!! Leon Chavis and the Zydeco Flames Zydeco Soulchild 前作08年盤で感じた確かな手応え、本作ではそれが確信になる充実の仕上がりです。この手応え、もとよりレオン自身が充分に満足しているはずでその辺りの気持ちが#8. I am Zydecoのタイトルにも現れたかも知れません。小気味よくハジケるビートをバック に軽くヒップホップ・テイストをしたサウンドは、その軽快なスクラブボードの刻みと併せて まさに極上の一時をもたらします。イントロのアコーディオンの音が実にチャーミングな #14.I Got Love 4 U は一方でズンズンと腹に響くバスドラ×ベースギターの重低音アン サンブルが際立つ瞬間。最近はAVアンプでスーパー・ウーファーも駆動して音楽を楽し んでいる方もあると聞きますが通常のピュア・オーディオ環境でも床が振動するザディコ の場合特にケタ違いの迫力で鳴っていそうです(笑)。話が脱線しますが、ショーン・アルド ウィンが出演している日はそのライヴ小屋の外に駐めてある車の中までズンズンと揺れた という伝説があるのをふと思い出しました。音が人に活力を与える、そのことの実感が大。 2010 USA Independent |
フィドルのソロ・パフォーマンスだけでオーケストラを聴く気分になるとっても凄い人 Cedric Watson et Bijou Creole Creole Moon Live from Blue Moon Saloon 大抵は当店取り扱い後に誌面を飾ることが多いルイジアナ盤ですがセドリックのこの盤は先にBSR97号p.93ではたのじろう氏が記事に。それによりますと本作をライヴ収録した店は セドリックの自宅から徒歩圏内の場所とのこと。まさに自身のフィールド内で常まんまのパ フォーマンスを繰り広げた1枚です。実際そのアットホーム感は#3.the Corner Postのフィド ルにも如実に現れていて、06年で感じた気分、オーセンティックなのに何かがとても新しい! という軽いコーフンがまた蘇ります。中間部、クリスのギターも抜群の味わいで著しいクリスの 成長に激しく感動する瞬間。セドリックは仲間の魅力をも最大限に引き出す点で実に素晴ら しい演奏家です。セドリックはアコーディオンも弾きますがやはりフィドルで突出した魅力を 発揮、キャンレイ・フォンテノー作の#7.Canray's Jig のソロ弾きは釘付けになります。 2010 USA Valcour Records |
| 5月 | 何があったのクリス、でも元気な復帰ほんとうにおめでとうございます! Chris Ardoin & Nustep Zydeko Headliner 今回の復帰まで約一年間、外科手術からのリカバーを目指すリハビリの日々を乗り越えるという苦闘がありました。〜というクリスの記事をネット で読んで、初めて彼になんらかの深刻なダメージがあったことを知りました。 これを書いている2月24日時点ではまだB&SR誌の最新号を読んではいな いのですが、もしやいつものはたの氏が何か触れているかもと期待。btw、 ボクの声も本作で戻ったよ、と言っているくらい全く何事もなかったかの ようなシュアーなアルバム。全18曲72分超という濃さに彼の復活への喜び をひとしお感じます。イントロ部で予感する楽想から一種異種マラソンの ように二つのニュアンスを併走させる#2.Rumoursは、まさに二人のクリス が走る感。彼自身キャンディマンというもう一人の自分を意識しているの かもですが、それはともかく #4.Track Starは文句なし確立されたクリス ・ブランドの新生ザディコ。あえてZydecoをZydekoと書くのも、ボクが この新しいスタイルの先駆者だよって言っている気がします。 2011 USA NuStep4Lyfe Entertainment |
我が歌が心の故郷気持ちの拠り所、まさにそれが彼らのスピリットかと Pine Leaf Boys Back Home 本作からフィドルのセドリックとベースのブレイクが抜け、新たにコートニー・グランジャーのフィドルとトーマス・デイ ヴィッドのベースに交代したのが特筆事項です。新生パイ ンリーフはしかし路線は微動だにせず、一貫したスピリット が土台にある感じ。一日の仕事を終えたらあとは旨い酒と 楽しいダンスタイムが待っている、ここにはそんな時代の 古き良き伝統音楽で一杯。余りに忙しすぎる現代を生きる 現実と無性に心和む音楽と、人は絶対にバックホーム出 来る場所を持ってなあかんでぇと言われてる気分がします。 #2.Chere Cherieがまさに彼らを象徴した感の1曲。 2010 USA Valcour Records |
| 6月 | 生活の中に自然とあるケイジャン・ミュージック、そんな親しみを沢山感じる作品 Les Amies Louisianaises Le P'tit Chevrolet 2004年当時一気にL.A.L.の三作品を導入した頃、最も多かった反響がとにかく癒やされる、ひたすら癒やされるといったご感想でした。四声の 美しいハーモニーに包まれることに加えて根底にとても逞しい力強さも あって、そこが彼女達の大きな特徴のように感じます。ときにブルージ ーで時にスインギー、#3.La porte d'en arriere (The Back Door) では カントリー色も満点。#6.Espere-moi, je vas revenir (Wait for Me, I Will Return)が最もナチュラルな彼女たちのような気も。自身のファミリーを 含めて、これらフランス語によるケイジャン音楽が切れ目無く次世代に 受け継がれることが願いだとのこと。民族文化としての音楽ならでは の親たちの願い、なんか判るような気がします。フランス語歌詞が 全曲分CD内にPDFファイルにて収録有りです。 2010 USA Musique Acadienne MACD-0013 |
鼻腔にほんのり湿地帯の空気も感じるサザン系アーバン・フォーク・ミュージック Benjy Davis Project Sincerely 例えば#1.Aftermathなんかはかつてのジャニス・イアンを思わせる質感で、出身はバトンルージュながらも活動地がNYということで70年代前半風の 音ニュアンスもそのまんまという感じ。ただ本人達がそれを意識して何々 風になっているのでないことは先に導入した復刻盤2枚組のうちデビュー 作にあたるDisc1を聴くとよく判ります。早い話、一曲毎に様々な時代性 を含んだ様式がパッチワークのようににじみ出るのが彼らの特徴です。 言葉の意味は判らなくても、生きていることの意味や人生の目的、人々 の価値観みたいなもの、つまりは人間ソングという感じが恐らく結果とし てかつての混沌の時代のアメリカの歌をまた思い出させるのかも知れま せん。当時はベトナム戦争と激しい人種差別。現在はイラク戦争を発火点 とした宗教と人種における多様な価値観を人類は互いに尊重し合うことが 出来るかというより根源的な部分での混乱の時代に生きている由。btw、 間違いなく彼らは大型の実力派アーティスト。同様にフォーキーな#5 .Sincerly は心なしアート・ガーファンクルを彷彿とする感じで、自然と 心和む瞬間=ホンモノの歌の証でもあります。 2011 USA Rock Ridge Music |
| 7月 | 20代のスピリットを持つアフター壮年、ジョエルが放つゴ・キ・ゲ・ンなロッキン・ケイジャン 本作では特にシェーン・テリオの七色変化ギターが抜群の働き、絶対の要注目ギタリスト Jo-El Sonnier Where's That Music Comin' From? カントリー・ケイジャンの偉大なる創始者として不動の地位にあるにも関わらずいつも新し音を模索している感じがするジョエル。今回はまた エッジの極めてはっきりとしたロックサウンドにも挑戦、08年作品では アコギでナイスな助演を果たした名手シェーン・テリオが切れ味も鋭く シャープなエレキも有りの共演です。テリオは2009年度のギター作品で 個人的にNo.1の位置にいた人。一例として#4.Bandera や#11.Swamp Porch Pickin' で聴ける一瞬一瞬に放つこの際だったテリオの個性、 ジョエルがテリオを気に入るのも解る気がする瞬間。一方、まんまカン トリーテイストの曲も健在、中でも#6.Thunderbird Road は ジョエルのアコーディオンがヤケに新鮮に響きます。 2011 USA Independent |
もはや迷いがないどころか、黙ってオレに付いてこい的な存在感が充満しています Jeffery Broussard & The Creole Cowboys Return of the Creole 時代の流れとは関係なく、自分は苦み走った本格派のザディコをやるためにここに居るんだという感じの手応えが凄い盤。07年盤で 書いたコメントがそのまま今回も当てはまります。 〜ビギナーには 決して耳ざわりの良い音ではない一方で、彼ほどファンに強く愛され ている人は少ないのもまた事実。エンタとして売れないことがザディ コフォース解散の原因だったとしても、ジェフ的ザディコの路線は変え ないで欲しいなと願っています。〜との願いは本作でもかなえられま した。例えば#3.I Love Big Fat Womenでの高密度かつ濃厚な音作 り、ジェフリーに心髄しているという熱血フォロワーがシーンに多いと いう話も判る気がします。最近はフィドルの腕も上げた模様で恐らく は#8.Old Carpenters Waltzで冒頭から終始曲をリードする左chのフィ ドルがジェフリーかなと思って聴きました。腰の入り方にアコーディオン と共通した感じが有りますよね。もし違ってたらゴメンナサイ。個人的な お気に入りは#12.Hard To Stop 、ザディコフォース時代を思い出します。 2011 Maison de Soul MDS-1091 |
| 8月 | ジェリー・ラファティとキャロル・キングが合体したかのようなナチュラル感 Steve Conn S/T 淡々としているようで実は底力がある歌。コンの場合どの歌を聴いてもそういう余韻が残るのが特徴で、本作では 特にラスト#10.Forget About Meにそれを強く感じます。 フォーキーな中ソウルフルなタッチもする#6.Let The Rain Fall Downはオルガンとピアノの極上ブレンド感の中、薬味的 にからむハーモニカも絶妙。冒頭の#1.Easier Said Than Done はその陰影に富んだピアノのイントロ部だけでも心を奪わ れる瞬間、滑り込んでくる歌の質感もまた一際魅力的です。 まさにアルバムというワードがふさわしい重厚な作品。 2011 USA Not Realy Records NRR-0003 |
例えばバトンルージュといったミドルシティっぽいロッキンケイジャン風 Johnny Chauvin and the Mojo Band Watching Them Play ギターのポール・ギドリー以外のメンバーが交代していますが路線は09年盤とほぼ同じ、以前より歌 に底力が増したのが印象的です。#2.Doctor My Eyes や #9.Sugar に現れるスワンピーなケイジャン・ロック 感覚はあたかもボビー・チャールズがケイジャン・スター になったかのような響きでもあります。ブライトで硬質の アコーディオン・サウンド自体はソリッドなのに、不思議 と全体の印象は柔らかめ。個人的には二管か三管の ホーンセクションが入れば最強になる印象です。 2011 USA Independent |
| 9月 | ジャズっぽいR&Bの装いで、しかし根底にあるレゲエ魂が如何にもコーリーらしい音作り Corey Harris & the Rasta Blues Experience Father Sun Mother Earth CD-R 99年に当店を出店した際に誓っていたのは、ずっと追いたい人は徹底して追っていこうという姿勢。それが現実にはレーベルの移籍やあるいは元の レーベルとの取引がなくなるといった諸般の事情から、必ずしもずっと継続 してすべてを在庫展開出来ないという壁に直面。このコーリー・ハリスの場合 は新旧ダブルで、旧譜のラウンダーは会社が新組織になってしまうし、テラー クとは取引がなくていわゆる現地からの並行輸入しか出来ず、とにかく志とは 裏腹にショップ的にはなんとも中途半端な仕事になってしまいます。とはい え何とかしてこれからも追いたい人には違いなく、本作ではレゲエ魂を核 にしたジャズ・フィーリングを通して自身の内包するブルースを表現して いるのが特徴。ここから先のコーリーは自身が何処へ旅するにせよ #2.Hiding Place や 4.Father Sun Mother Earth といった今のスタイ ルで世界のファンに語りかけるに違いありません。 2011 USA Independent |
歌もの、ピアノ・トリオ、そしてプラス・サムシングの多彩な作りが特徴 John Autin Piano Town 基本はピアノ・トリオ編成ながらも随所に合計11名の多彩なゲストが参加。特にホーンアレンジにエリック・アレキサンダーの名前がある のが頼もしく、しかもプロデュースが Cindy Scott なのが当店的には なお嬉しい要素。シンディの小粋なセンスは#6.Haute' のピアノ・ソロ にも現れる現代風のフュージョン・テイスト、#9.Don't Explain でのイン パルス・テイストに反映されている気がします。曲自体大好きな #3. On the Sunny Side of the Street はプチ・セカンドライン・ビート が 心地よく、本作のハイライト・トラックになっている感。ここにあえて ホーンを入れずギターだけにしたのが凄く良かった気がします。 2011 USA Rabadash |
| 10月 | 本作でも感じる西海岸風ベイエリア・ファンクとメキシコ湾岸ファンクの融合感 Billy Iuso Trippin' ドリュー・ランドリーやジョン・リシと並んで近年当店が最も注目しているニューオリンズのシンガー&ギタリストがこのビリー・イウソー。カルトフ ァン絶賛のBrides of Jesusでデビューした当時が今は懐かしいですが、 Brides of Jesusといえば、現実にも生涯処女を誓った女性達が集う「イ エスの花嫁協会」という団体が米国にあるのを知って軽い驚きを覚えた ものです。全く人には色んな生き方があるものです。そんなことはともかく、 08年盤のジョン・リシとの共演盤、弦が6本とも切れた!というタイトルの あの盤が今も愛聴盤だというお客様もあり、コアな音楽ファンほど説明 しにくい魅力を彼らに感じていることを実感します。#1.Trippin' Over Dragons や#5.Impatient Ain't Ya のいつもながら感覚と #8.Horses なんかでのSSWテイストとの対比が本作では特に新鮮。今回も ファンク・チューンで感じるベイエリア・テイストが印象的です。 2011 USA Nawlins Music |
ジャズに辻説法を乗せたらきっとこうなるという、そんなスタイルが如何にも彼らしい John Sinclair & His International Blues Scholars Let's Go Get 'em ジョン・シンクレアと彼の国際的ブルース学者達という懐かしい名前を持つ今回の四重奏団+シンクレアの計5名。今まで以上に濃くジャズ・テイストをし ているのが特徴で#5.Smells Like Sulfur Here は実際にも何かが匂ってきそう。 John Coltraneの"Love Supreme"のリフをもじった#7.We Love Big Chief は 何を歌っているのかを無性に判りたくなる瞬間。#2.Humph はいっそこれだけ オールインストで聴いてみたかった曲。フリーキーでフリージャズ的なソプラノ サックスを乗せるととても似合いそうな気がしませんか。瞬間瞬間で70年代 テイストのジャズバンドがバックに居るような錯覚を覚える音作りです。 2011 USA Mo-Sound |
| 11月 | 水辺に暮らす、こんな時代でなければそれは夢だったのになぁ、ってか Drew Young Home By the River kb に Dr.ジョンと ジョン・クレアリー、ホーンアレンジにワーデル・ケゼルグの名を見た瞬間からこの人はただ者ではないのだと気 付きましたが、実際の音を聴いてその印象はより確かなものに なりました。さらに個人的にはフィドルがGina Forstyh なのも嬉し い要素。あと私は初めて見る名前ですがDave P. Mooreのハーモ ニカも極上ゲストの一人と感じます。 作風的には70年代後半〜 80年代前半AOR風、思えばそれもまた一時代の完成形なんで すよね。#2.the Waiting Is Through でのジェリー・ラファティっぽ さと#7. When You Look At Meでのデイヴィド・ボウイっぽさの 同居が印象的です。個人的にはラスト#9.Navigateの無国籍 なデイープサウス感に惹かれて walkmanに放り込みました。 2011 USA Good and Plenty Records 2213 |
家族のそばでくつろいでる時に閃く歌もある、幸せな時に閃く歌もある Marc Broussard S/T 若い父親として、家に居るとき妻や子に感じた愛おしい気持ちをスケッチした歌をまとめた作品らしいのですが、言葉が分からないのでなんとなく 彼がそんな気持ちになった瞬間の家庭の絵ずらを想像しながら聴きました。 家があって家族が居て普通に暮らせることの幸運は、アメリカではあのハ リケーン「カトリーナ」を経験した人の気持ちを思えば言葉は不要。それは ここ日本でも現在全く同じですが、そのことはともかく #6.Emily や#9.Eye On the Prize辺りを聴く限りでは視線がアンダース・オズボーンと同じ方向 を見ている印象も大、両者とも益々今後が楽しみな存在です。ラスト#10. Let Me Do It Overが私には過去ビートルズからピンクフロイドやフリーを 経由して今に繋がるイングランド系の一本道に聞こえて懐かしい気分になりました。この曲が終わ った後に引き続き隠しトラック的に一曲弾き語りが置いてあります。 2011 USA Atlantic 527334 |
| 12月 | フレンチクォーターで生で観たら忘れられなくなりそうな「古典派」の人々 New Orleans Racket Makers S/T ここにある楽曲の多くが1920年代から30年代くらいに沢山の人がラジオで楽しんだ曲らしいことがライナーノー ツに書かれています。もとより当時のそれらレコードを吹き 込んだオリジナルのアーティスト達が日夜ダンスホールや パブで旺盛に同じ曲を生演奏していた姿も想像してしまい ます。ホーンはもとよりウクレレ、バンジョーに洗濯板も入っ たレトロ系はまさに古くて新しいニューオリンズの定番。 #2.Boola Hooは何と1917年の曲、#11.Let's Incorporate では目立たないけどピアノがチャーミングです。 この2曲何となく似てますよね。 2010 USA Independent |
コミカルに歌が漫画チック・劇画チックなのが個性のひとつ、実にユニークです Cedric Benoit Songs from the Early Years コアなルイジアナ音楽ファンの中で評価の高いケイジャン〜シンガーソング・ライターの一人がこのセドリック・ベノワ。 本作は録音日は不明ながらも全曲がアーリー・イヤーズもの。 小気味よいテンポの曲が多い中、#5.For All Enternity はくっき りとアルバム中のアクセントに。この女性シンガーは誰なのか、 実に雰囲気の好い人であります。ベノワのケイジャンはカントリ ー・テイストなのが特徴ですが #13.Love Only Me のワルツな んかはその典型。そして #4.Angelina Thibodeaux のような 曲が後のベノワの個性を最大限発揮していると感じます。 2011 USA Rock Diamond Records |
| 特典 | 年間通期2枚会員様に ボーナスポイント 3,000ポイントを進呈 appleJam レインボー7♪クラブ+1 さらにご加入のコース合計枚数が3枚の会員様は5,000ポイント 4枚の会員様には7,000ポイント というようにご加入のコース総枚数に応じて 累進加算でポイントは増量されます。 詳しくは 7大クラブ共通規約 のページをご参照下さいませ。 |
2枚コース会員様は さらにお楽しみ♪ 恒例 appleJam2012壁掛けカレンダー(12枚綴り)を進呈します。 |
2010年の頒タイトル一覧
| 2010年 | 1枚会員 | 2枚会員にはこちらの作品もお届けします |
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| 1月 | メリハリあるライン取りが特色、一種クール・ブリーズ系ザディコと言えそうな音 Leroy Thomas the Peoples Favorites 2002年の初導入以来、切れ味の良さとスピード感満点のザディコで確実にお客様の支持を得てきたリロイ。今回特に軽快なフットワーク が印象的、バンドのメンバーが判らないのが残念ながらもその彼ら バックバンドの功績も極めて大。特に耳に残るのは#10. 3 O'Clock In The Morning で見え隠れするパーカッション群の響き、耳が一瞬 ジャマイカに飛んでしまったような錯覚も覚える瞬間で、独特のこの 乾いた感じがリロイのザディコにいつも共通するフィーリングです。 本来的な彼のノリを象徴するのは#3.Judgement Dayなんかがそう。 2008 USA Self Released |
06年盤で感じたコーリーのサムシング・エルスはやっぱりそれが本質だったんだ Corey Ledet A Matter of Time 今まではセドリック・ワトソンとの共演者という形で聴いてきた極上アコーディオンでしたけど、これで初めて彼自身がリーダーとしての、 それもはっきりとザディコ色の強い作風で楽しむことが出来ることに なりました。セドリックの06年作でも感じましたが、コーリーのアコーデ ィオンはザディコ・スタイルでより真価を発揮する模様です。ここでは 鮮やかにマルチな才能を浮き彫りにするコーリーですが、スクラブボ ードにはキース・フランクの弟Brad Frank も友情参加。スピード感と 歯切れ良さ満点のフレッシュなザディコで一杯、フィドルがないだけ でこんなにもイメージが変わるかという驚きもあります。 全曲がナイスな中、試聴用には#7.Moi Femme C'est Fou を置きます。自然と心が浮き浮きしてくるでしょう?(笑) 2009 USA Independent |
| 2月 | スタイルがまだ確立されていない的な微妙さが逆に個性になりそうな気も Kristin Diable Extended Play 弾き語りチューンでは典型的なヴァンガード系アメリカン・フォークに聞こえる一方で、キャッチーなバンド付サウ ンドもあり。ほんのりスピリチュアルな成分もあるのが 特徴で、ウェブ上で見たプロフィールは、それを誤読して いない限りはルイジアナ・バトンルージュ出身で、最近 まで作曲活動に専念していたマンハッタンの地を離れ 今はニューオリンズ在住の模様です。スワンピーな#1. Poor boy と、3曲ライヴ・トラックがあるうちア・カペラ #8.Be My Husband との対比が際立ちます。 2009 USA Speak Easy Records |
クリオール音楽が米南部の源流を遡ったか、雰囲気がブルージーになってきた Magnolia Sisters Stripped Down ストレートなケイジャン・ミュージック以外にもカントリー・ブルースタッチの#7.Jolie Petite Blondeやファンキー・テイストをしたR&B チューン#11.Bon Temps Roulerと、今回はなにやらプチ・ブラック なフィーリングも漂う作風。#4.Point Clear Blues はプロデューサ ーのJoel Savoy が Egg Shaker で参加、もちろん振ると音が出る パーカッション系楽器のことだと思いつつ、ケイジャンでこれを鳴 らした作品は私はこれが初めてです。総じてバラエティ豊かなハ ッピーサウンドが多く、今後の活動に益々注目したくなります。 2009 USA Arhoolie CD-538 |
| 3月 | ディープなサザンロックにオースチン風極上バラード・ソングが特に印象的 Wayne Toups & Zydecajun Live2009 カントリーロック調からオールマンっぽいサザンロックに加えて元気溌剌!のトゥーステップまで、とにかく全曲がノリノリのライヴ盤です。 収録は全部で四会場の音源をセレクトしていますが、一貫しているの が会場の熱くハッピーなレスポンス。あとMartyのまろやかなスティー ルとMattのドラムが特筆の効果。この中で最もappleJam的と感じたの がバラード #9.Tupelo Hone。この男臭さはまるでオースチンのJimmy LaFave です。特筆はラス前#12.Please Explain 、11分超にも及ぶオールマン 風のサザンロックが展開。好きなものを好きなように演るトゥープス、 これでまた一段と男を上げた感有りです。ルイジアナ、もう最高っ! 2009 USA Swallow 6126 |
類似穴倶楽部 2枚会員様限定商品 キースの次はクリスがプロデュース、実に美味くジョジョのテイストを引き出している感 JoJo Reed My Time to Shine 2000年の復活作でも感じた、ジョジョのシンガーとしての魅力の大きさ。それが今回はより鮮鋭になっている感、#4.Who's My Friend Remix のよ うなシンプルな曲で特に歌の旨さを感じます。サウンド的に最も光ってい るのが#8.You're Bad,Cold and No Good、アクセントになっているベース の動きがやけにカッコいいのとチープなファズギター・ソロが極上フィーリ ング、反語的に言えばこんなにクールなチープさが実際に貧弱な訳がな い、つまりは最高!ってところか。いつも感じるのですが、ザディコのこの タイプの曲で聴くリズム・ギターにもほんとシビレます。制作にはクリス・ アルドウィンが全面サポート、次世代型ザディコの未来は明るい! 2009 USA Happy Hill Records HHR1004 |
| 4月 | スティーヴ・ライリー全面参加の、パワー漲る極楽ケイジャン・バンドのライヴ盤 High Performance Live from Breaux Bridge pt.2 ドラムのケヴィンとスティーヴ・ライリーの二人が、かねてより構想を練っていたのがこのハイパフォーマンスというバンドであることがラ イナーに記されています。ケイジャン・キングのライリー全面参加で、 しかもリーダーと思えるケヴィンがドラマーだけに耳にはライリーの バンドっぽく聞こえるのが特徴。構成的にはスティール・ギターの活 躍も肝なんだと感じさせる中、急速なテンポの曲でさえハートはゆっ たりとした憩いの成分を感じるのがみそ。それこそがケイジャンが 至上の音楽であることの主たる要素の一つだと感じています。 #3.A Baby Again と #6.Hihg Performance Lafayette Two 辺りがこのバンドの特徴をよく出している気がします。 2009 USA Swallow 6217 |
ユニークなセンスが光るマルチ燃料混合のジャムバンド系ブラス・バンド Otone Brass Band Untie Your Donkey ニューオリンズ・スタイルのブラスバンドながらも、根底にはジャズファンク、そして屋台骨の一部にラテン・フュージョンの成分なんかもある感じ。バン ドとしてこれが四作目とのことですが各員のプロフィールも含めてバイオは 不明。テイスト的にはネイティヴなニューオリンズ勢ではない気もしますが、 しかし一種の変わり種といった風情に注目しました。#6.Return of the elusive Sandgoat…にしてもブラス・アンサンブルとパーカッションが普通のニューオ リンズ産ブラスバンドとは異種格闘のニュアンスです。#2.Pork 'n Beansでも メインストリームのジャズ・コンボ的なアンサンブル・フィーリングを感じます。 次回作にも期待大で、そうすれば「顔」がもっとはっきり見えてきそうです。 2008 USA Independent |
| 5月 | 伝統様式の延長線上にある、クリエイティヴ・エンターテインメントとしての新しいタイプのケイジャン音楽 Cedric Watson et Bijou Creole L'Esprit Creole テキサスのサンフェリペ出身のセドリック、多くの仲間達がヒップホップに傾倒していく中何故彼だけはこのオーセンティックなアカディアン・カルチャーに目覚めたのか。その背景 は不明ながらも、「覚醒」後に彼が一直線に目指したのがルイジアナのラフィエだったとの こと。セドリックのケイジャン音楽への情熱と衝動を当時周囲が暖かく迎え入れたこと、容易 に想像が付くところです。今はすっかりネイティヴなアカディアン・フォークスという感じですが、 そんな中彼の音楽性には常に何かが新しいこと、今回も当店より先にこの盤を記事にされ ていたはたのじろう氏のレビュー(bsr92.p89参照)でも、やはり同様に彼の中の創造性を 高く評価しています。耳の肥えた批評家の方もそう感じているということで、益々もって ご紹介し甲斐のあるアーティストになってきました。暮和節句(ボワセック・アルドウィン)かと 思ってしまいそうな#6.Lafayette, LALA は、はたの氏のレビューによればこれこそがOld LaLa Frenchなのだ!ということになります。それでさえもインテンポ後の解釈が如何にも現代的です。 聴き所が多くて何を試聴用に選ぶか一晩迷いましたが、曲がかかった瞬間カリブの風が吹いて きそうな#8.C'est La Vieを是非どうぞ。カリジャン(Cari-Jun)とでも呼びたくなるこのたゆたうよ うなうねりがわたしゃクセになりそうです。まだまだこれからがヒジョーに楽しみな人! 2009 Valcour RFecords |
シティに暮らすミシシッピ・ネイティブらしい絶妙ブレンド感が出たライヴ盤 Little Freddie King Gotta Walk with da King アンタのブルースは死んだ奴が墓場に起き上がってダンスするに違えねえ!そんなブルースだぜ…とルイジアナ〜ラフィエのニッキさんは語る。収録場所 はニューメキシコながら中身は至ってルイジアナ色の濃いスワンピーな、それ でいて実におっとりまったりとしたテイストのブルースが一杯です。特に#4 .I Used to Be Down は曲のネーミングも含めてギター・スリム的な路線を 一直線。前作でも感じたギター・スリム色、好んで自分のキャラクターにして いることを強く印象付けられます。そんな中、直球のスローブルース #8.Mean Little Woman に50年代シカゴのチェス産ブルースを感じて二倍嬉しく なりました。へぇ、こういうのもやるんだ♪最近知ったのですが、彼は今でこそ 10年以上ニューオリンズに暮らす人ながらも出身はミシシッピー・デルタとのこと。 だからこそのこの微妙なバランス感覚が生まれるのですね。 2010 USA MadeWright Record |
| 6月 | ルイジアナの大地と天空に吸い込まれていきそうな透明でかつ麗しの歌声 L'angelus Sacred Hymns Collection その活動が、もしくは自分たち自身が南西ルイジアナの文化を伝承していることの自覚や自負が強い人ほど、ミシシッピー川より東のエリ ア(つまりはニューオリンズ)を含まない、あくまでもアカディアの文化圏 から生まれた音楽であることを強調する傾向をいつも感じています。この 兄弟姉妹もやはりこれらの歌がアカディア人の心を持っていることを誇り に思っていることが伝わり、その意味でこれは非常に民族音楽的な ポップ・カルチャーの一断片であると解釈します。そう思って聴くと #9.Muerto Para El Mundoや#12.Be Thou My Vision の響きの何と 牧歌的であることか。心の中の根源的な部分に触れてくる歌です。 2009 USA Independent |
随所に感じる天然の癒し系成分、まさに天使の歌声的風情です L'angelus O Night Divine 幼子が歌う#3.Christmas
Treeが象徴するように、作品そのものが12月に合わせた感じの作りですが、全体は 若く美形の姉妹兄弟たちによる清純で荘厳な響きの歌 のアルバム。後にケイジャン・フォークっぽくなる寸前の 姿で、まさに厳冬期の教会で流れたら抜群に似合いそう な作品。個人的には雰囲気がアリソン・クラウズ的な#1. What Cild is This が最もフィットしますが、リスナーによ っては#9.Ave Mariaこそが最高と言いそうです。南西ル イジアナ音楽特有の癒しの成分で一杯なのが個性。 2008 USA Independent |
| 7月 | 快速ザディコマシンと化した絶好調チャビーがハジケまくる一枚 ジノ・デラフォースとジェイミー・バージェロンも一曲ずつゲストで参加 願わくば是非いつかジョン・フォガティとも共演して欲しいっ!です Chubby Carrier and the Bayou Swamp Band Zydeco Jinkie ここへ来てのこの軽やかさがまた絶品!ベース奏者は交代したもののいつものドラムとラブボードのコンビはそのままに、絶妙の疾走感がすべ ての曲を横断している感じです。コンプレッサーを通したチャカポコ・カッ ティングのリズム・ギターの心地よさも格別な中、一瞬一瞬でスパニッシ ュな乾いたトーンのガットギターも顔を出したりする点、アレンジ面でも より一層洗練されてきています。以前からもタフな割にコクもまろやかさ もあるザディコと感じていましたが、それが渋皮が綺麗にむけてシティ ボーイになった感。R&Rと合体した#6.Movin' On Up なんかを聴くとつい ジョン・フォガティwith茶Bなんていうスーパー・セッションを期待! 2010 USA Swampadellic Records |
何本もの弦をおかずに弦米のご飯を食べるに似たアンサンブルがナイスです Seva Venet the Storyville Stringband of New Orleans 2009年9月に地元ニューオリンズでライヴ収録されたシヴァのストリング・バンドによる全11曲。フル・アコースティック編成の中に一本だけエレキ・ ギターが加わっているものの、耳には全く電気を意識させない音作りです。 この楽団の個性がストレートに出ている気がするシヴァのオリジナル #3. City Park Strut ではナショナルのスティールとマンドリン・ソロの対比が 鮮やか。リズムを刻む絵出具嵐(エデグラン)のテナー・リゾネイターとの アンサンブルも心地よく、フィドルをフィーチャーした曲が薬味になって 全体のメリハリも充分、マニアックな1枚です。個人的にはEdegran〜 Venet〜Rhodyとソロを回す#5.Stumbling が最もフィットするトラックに。 2010 USA Independent |
| 8月 | イメージでイメージを伝えようとしている感覚、五感で受け止めた瞬間から映像が浮かび上がります Coco Robicheaux Revelator このアルバムを聴いていて不意に嵌り込んでしまった世界、それは最近時々見る悩ましい夢に似て、知っているようで知らない場所を歩いている自分に気が付き戻ろうとするのだけ ど目的の駅には一歩も近づかない。では手近のバスに乗ろうとすると記憶にある場所にバス 停がなく付近の人に聞くとそのバス停は通りを一本曲がれという。いざ曲がってみるとそこは 未知のストリートでそれならタクシーを拾おうとすると一台も空車がない。それでもひたすら 歩いてやっと目的の駅に着いたら今度はホームの並びが全然違う。一体どうすりゃいいんだ と途方に暮れる。そんなイメージがじわじわ拡大してきた妖しい音の世界。全編語り口調で 歌われることで醸し出される雰囲気が一種サイケデリック・シネマのバック・グラウンド・ミュ ージックのようでもあります。聴くと言うより体感する詩の音楽、もっと極論すれば朗読さえも SEの一部として単に味わうためにコーディネイトされたトータル・コンセプト・アルバム。 無性に詩を判りたくなります。試聴は #5.Fortune Teller と #9.Free City をどうぞ。 2010 USA Spiritland Records |
恐らくはサンチェスの、これが原点であり現在の姿でもあるという一風景 Paul Sanchez Live at Papa Roux 全編が自身のギターのみよるシンプルなライヴ弾き語り。同時収録のDVD映像を観るとステージはどうみても民家の玄関ポーチの風情。恐 らくはパパ・ルー氏の広い前庭を会場とした手作りライヴかと思いますが、 録音は優れた技師と機材のもと収録されたことが判る仕上がりで、DVD もセットにしたことからサンチェスのみならず関係者全員の思い入れが 詰まった愛情深いアルバムに違いありません。アコギの歯切れ良さが 耳にも心地よい#3.Door Poppin' や、ベストセラー "Exit to Mystery Street" でお馴染みの#7.Sedationで作品のイメージは充分に伝わるかと 思います。一曲毎に湧く拍手がほんとにアットホームな感じです。 2010 USA Independent |
| 9月 | テリ・ファンなら絶対に押さえておきたい、全部が初物蔵出しソング集 Terri Hendrix Left Over Alls このCDは何らかの理由により今まで決してリリースにまでたどり着かなかった古い歌と新しい歌とで出来ているCD。色んなアイデ アが湧いてきて、実際にレコーディングもされたのに何となくコン セプト的にその時のアルバムに合わないとか、様々な理由で陽 の目を見ることがなかった曲達。テリはそんな一種壁の華だった 曲達をひとまとめに一気にデビューのチャンスを作ったという訳で 「全部残り物よん」みたいなタイトルもチャーミングですが、ゴメン ね今から全部ちゃんと頂きます!って感じのジャケットデザイン も洒落てます。エキゾチックな響きの#8.Summer Fly は何処の 国の夏の蠅を歌ったのか、あとテリにもレゲエ・ソングがあった のかという#10.Wilderness Song等意外性も含めて楽しい作品! 2008 USA Terri Hendrix.com |
8月のクリスマスって判る気がする〜満天の星が包む真夏の聖夜 Terri Hendrix Christmas On Wilory Farm このアルバムで初めて聴く曲なのに無性に懐かしい感じがする#4.Declan's Cookieは、そのストリングス・バンド風の アンサンブルが何ともいえない疑似ふるさと感覚を呼び起 こします。ここで聴けるテリとロイドによるマンドリン・アンサ ンブルはきっと普段の少人数のライヴ・ステージでも二人揃 えばやってるんだろうなと想像します。#3.Christmas in August はもし星降る熱帯夜に聴いたら何と涼やかなテリの歌声、と しみじみ感動するに違いなく。すっきりと5曲でまとめたこの シンプルさも作品の余韻を爽やかにしていると思います。 2008 USA Terri Hendrix.com |
| 10月 | クリスはブラコンに、ショーンはジーザスに、マッテはハードロックと色が決まる中、 ブライアンは最もナチュラルな2000年〜05年頃の第三世代ザディコに戻った感じ Brian Jack and the Zydeco Gamblers You Don't Know Jack アンタはジャックを知らない 〜 まだまだ驚かしてあげるよってことかと思いつつ、今この瞬間のザディコ・ボーイ達自身 5年後の自分がどんなザディコをやってい るのか判らない、そんな時代なのかも知れないゾと感じました。過去マイルスや ディランの例をあげるまでもなくスタイルの激変や実験を繰り返して発展したアー ティストや音楽は少なくないし、だからこそリアルタイムに彼らに付き合うことの 意味と楽しさ、驚き感激は尽きないというところです。今作でのブライアンは最も オーソドックスな新型(第三世代)ザディコをナチュラルに行く感じ。そんな中、 オレじゃなきゃだめジャンって風の#1.Gotta Be Meがアガラビンビン♪と頭蓋内 をエコーします。続く#2.Freaky もシティボーイ・ザディコ路線が実に爽やか。 2010 USA USA Independent |
オースチンっぽい音作りが特徴ながら、ジョー・クラウン全面参加にも注目 って、デイヴはJuiceのベーシストなのでその組み合わせは不思議ではない Dave Jordan These Old Boots 初めてデイヴのソロを聴いたときの印象がジミー・ラフェイヴっぽい、つまり見かけはラフ&タフなんだけど背中に西部男の哀愁を感じると言 ったそんなニュアンスだったので、このアルバムにジョー・クラウンが 居るとか、ニューオリンズ産であると知ったときは軽く驚きました。なんて 書いたあとで彼がJuiceのメンバーであることに気がつき納得という顛末。 アンダース・オズボーンによる輪郭のはっきりしたドラムと空中を浮遊する 感のペダル・スチールと、さらにそこに絡むフィドルが実に絵になる #4.Darknessの極上感。同時に#5.What You Can't Keep の凝った シンプルさに見る職人気質と、歌ものってこいうのを言うんだよなと 改めて感じます。全編で活躍するJ.クラウンのピアノの詩的さも特筆。 2010 USA Independent |
| 11月 | 旧世代と新世代をつなぐ架け橋的サウンドのようにも聞こえる落ち着いた仕上がり Leroy Thomas Jewel of the Bayou 18才から活動をスタートしたリロイはその後26年間で全米39の州を制覇、海外遠征も三カ国果たしたとのことで現在44才というまさに自身最も充実 した時期を迎えている気がします。私が初めてリロイを聴いた02年盤では これはスピード違反だ(笑)と感じたくらいのかっ飛びぶりでしたけど、その 時点からだけでも早八年が経過。今作ではのんびりしたカントリー・テイスト が心地よい#14.Whiskey Bent and Hell Boundといった曲もあったりで、ぐっ と落ち着きを感じます。個人的な好みは#2.Your Turn to Looseに象徴され るネオ・オールドスクール感がどんぴしゃハマります。#9.Leo Thomas Says "Come Back"で歌うのは、はたのじろう氏のb&sr No.95、87頁の レビューによれば、派手な出で立ちでしばしばクラブに飛び入りする 名物オヤジとして知られるリロイの父レオ・トーマスだそうです。ちな みに本作のタイトル「バイユーの宝石」はニューヨーク・タイムズ紙が リロイを賞賛して与えた言葉だとのこと、ファンにも嬉しい話です。 2010 USA Maison De Soul 1089 |
ケイジャン・チューンに混じって飛び出す一瞬のプログレやカントリーロックが印象的 Feufollet En Couleurs 私の音楽携帯にはこの二年間ずっと前作のFemme L'A Dit が入れてあるので文字通り日々の生活と共にアンナの歌があると いう感じになっています。今作でもそれと同じくらいユニークなフィ ーリングをした曲が#1.Au Fond Du Lacで、こちらはやや重い展開 ですが何となく70年代の西海岸プログレにも共通する雰囲気が妙。 さらに言えば#15.Toujours En Mouvement のカントリーロック的な 軽快さも現在のフォーフォレーがゴキゲンなミクスド・エモーション 状態にあることを象徴している気がします。It's a Beutiful Dayの 時代とタイムトンネルで繋がっている感が何とも言えない快感です。 2010 USA Feofollet Records |
| 12月 | 当店イチ押し!安定性、確実性で新世代No.1のフレッシュなケイジャン・ボーイ Kevin Naquin & The Ossun Playboys Cravin' Cajun ケヴィンのケイジャン・ミュージックのその心地よさはケヴィン・ファンには既に周知のことながら、本作でフィドルを奏でるボー ・トーマスとのゴキゲンなアンサンブルが光る#8.Old Crowley Two Step は文句なし格別お気に入りのトラックになりました。 歌入りの中ではゲストのルイス・ドロネットのフィドルが活躍する #11.Think of Me がスピード感、歯応え共に後半のハイライト。 スティールギターの存在感も値千金、作品全体的にも充実度 MAXの仕上がりで、一作ごとに完璧という領域に接近中です。 2010 USA Swallow 6220 |
兄弟姉妹を離れたアンの初ソロ作は全編がスインギーなレトロ調 Ann Savoy & Her Sleepless Knights Black Coffee カタカナで書くならサヴォワではなくサヴォイだというご指摘を複数の方から再三頂いているのですが、実際同じ綴りをした著名な歴史的ジャズ・レーベル は英語読みでサヴォイと私も読みます。一方で絶対にサヴォワなのだという 当初からのご意見もあって、正直自分ではどっちがより原音に近いのか不明 です。そのことはともかく、本作におけるアンの激変ぶりは弩級のインパクト 有りで、まんまレトロ娘に大変身しています。もろジャンゴ風に仕上げた表題 曲#4.Black Coffe のスインギーなタッチにはアンのスタート地点がケイジャン であることを完全に失念してしまう音。大スタンダードの#7.My Funny Valentineもナイスなら、#9.If You Were Mine のウェットな質感も渋いです。 2010 USA Memphis International |